PROJECT 03

QINO School

木育と、共育。

QINO schoolは森のエキスパートと小学児童がワークショップや対話を通じて、木を使うことの大切さを共に学ぶ特別授業です。

ランドスケープデザイナーによる1限目の授業。そこでは「森と人々の暮らしの関係」に着目し風景の観察を通じて、普段人々が森から受け取っているギフトの存在に気づきを与えます。そんな森に対して私たちがアクションできること。それは森を若返らせること。そのためには、伐期を迎えた木を適切に伐り、新しい木を植えること。そして伐った木をきちんと使うこと。伐る、植える、使う。このサイクルによって森が若返ることを伝え、木の使いみちを考える準備に入ります。

続く2限目は「山を知る」をテーマに、フォレスターの指導のもとノコギリを使って木を切る体験学習をします。切ることで体感する針葉樹と広葉樹の違い。何が違って、なぜ違うか。年輪の数や幅が意味することは。手を動かし観察することで木の特徴を感じ取りながら、同時に山の公益的機能についても学ぶ機会を提供します。

3限目の授業では「木を使う」をテーマにハザイナーが講師となり小さな端材の活用法を実践します。はじめに、加工という工程において木を乾燥させることの意味を学んでもらいます。その後、実際に製材所で発生する端材を用いて、切る、やする、叩く、折る、割るなど、自由に手を動かしクラフトしてもらいます。ここで児童はアイデアを考え実践する楽しさや、閃きの大切さを学びます。授業の最後には端材でつくったステーショナリーが贈られます。

4限目の授業は「植物の香りと薬効」をテーマに、実際に教室の中で蒸留技師が植物や樹木を蒸留します。そして班に分かれ、調香師と共に児童は抽出した精油をブレンドしフレグランスを創ります。班ごとで異なる香りをお互いにプレゼンテーションしあい、その違いを考察します。この授業では、植物や樹木が宿す固有の香りと薬効について知識を深め、木から香りを創る体験を通じて、木の使いみちに広がりをもたせます。